【株式会社エイタロウソフト】倒産情報レビュー(第39回)

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。
今回、39回目の倒産情報レビューは、ソーシャルゲームの受託開発を行っていた「株式会社エイタロウソフト」です。

株式会社エイタロウソフト 概要

会社名株式会社エイタロウソフト
代表者西島 栄太郎
所在地東京都台東区浅草橋3丁目8番5号
法人番号8010001104139
業種情報通信業 > 情報サービス業 > ソフトウェア業 > ゲームソフトウェア業
資本金8,015万円
倒産日2019年1月9日
倒産種別破産
負債総額約2億4,000万円

株式会社エイタロウソフトについて

株式会社エイタロウソフトは2002年設立。人気ソーシャルゲーム「ブレイブオンライン」や「ザ・リング・オブ・ドラゴン」のスマートフォン版ゲームの開発と運営等を手掛け、2015年12月期には4億6,900万円の売上を上げていましたが、ここ数年はヒット作が生まれず、2016年に約1億円の債務超過に陥りました。

2017年8月に株式会社アエリアの完全子会社となり再起を図りますが、業況の好転の兆しが見えず、翌年2018年11月に株式会社アエリアの連結子会社から外れることになりました。その後、資金繰りが悪化していたことから2018年12月に事業を停止し、2019年1月に破産へと移行しました。

それでは、倒産に至るまで、実際にどのような情報が流れていたのかを見てみましょう。

株式会社エイタロウソフト倒産までのアラーム情報まとめ

株式会社エイタロウソフト 倒産情報

オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「株式会社エイタロウソフト」の事後検証結果(一部省略)

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しています。

2016年頃には、エイタロウソフト社の社員から、「銀行融資を受けるため、アルバイトと契約社員、一部の正社員がリストラされた」、「資金繰りが厳しく給料が1か月遅配した」という書き込みがあり、「注意」のアラームが発生しています。

2017年上旬にも、エイタロウソフト社の社員から、「自社だけでは会社として生き残るのは厳しい」、「倒産寸前の会社の動きをしている」、「コンテンツが消えていき、雲行きが怪しい」などの書き込みがあり、「注意」のアラームが頻発しています。

2017年8月になると、株式会社アエリアの完全子会社になることが発表され、リニューアルした商品のCMを開始するなど、前向きな情報があり「チェック」のアラームが発生しています。

しかし、2017年12月に、他社と共同開発していたアプリゲームのサービス開始延期の発表があり、再び「注意」のアラームが発生しています。

その後、2018年1月に入り、新作ゲームを他社と共同開発中であることの発表があり、「チェック」のアラームが発生しています。

2018年11月に、株式会社アエリアの連結から外れたことにより、再び「注意」のアラームが発生しています。

2018年12月に入ると、社長を除く全役員が10月に辞任していること及び12月中旬から同社と連絡がつきにくい状態になっていることが判明し、「要警戒」のアラームが発生しています。
そして、12月11日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任していることが判明し、倒産に至りました。

株式会社エイタロウソフトの倒産情報から分かること

インターネットで「エイタロウソフト 倒産」や「エイタロウソフト 評判」で検索すると様々な情報が出てきます。今回の倒産では、隆盛を極めるソーシャルゲーム業界の中で、定期的なヒット作を生み出せず、衰退していく企業の姿が垣間見えました。