こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。
今回、5回目の倒産情報レビューは、カリスマ美容師ブームで一世を風靡した「HAIR DIMENSION株式会社」です。
会社の基本データはこちら
会社名 | HAIR DIMENSION株式会社 |
代表者 | 飯塚 保佑 |
資本金 | 500万円 |
倒産日 | 2017年4月12日 |
倒産種別 | 破産 |
負債総額 | 調査中 |
HAIR DIMENSION株式会社は1975年8月に設立し、美容室「HAIR DIMENTION」を都内に複数店舗経営する業歴40年超の老舗企業でした。創業者の飯塚保佑氏は歌手の松田聖子さんのカットを手掛け「聖子ちゃんカット」の生みの親としてカリスマ美容師の先駆けとされる美容師界の第一人者でした。同社が経営している店舗ではTVなどで活躍する著名人を多数抱えており、所属するスタイリスト自身もTV番組出演を通じて、その活躍が注目を浴び「カリスマ美容師ブーム」のきっかけとなりました。
ただし、近年は経営していた店舗からトップスタイリストが相次いで独立して行き、同業者との競争激化の影響も相まって、店舗が閉鎖に追い込まれるケースも出ていました。
それでは、倒産に至るまでにどのような情報が流れていたのかを見ていきましょう。
上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しているようです。
古くは10年以上前から同社の接客姿勢に対する書き込みが見られました。2012年には代表の飯塚氏のブログが急きょ休止していますが、約一年後の再開したブログでは、自身が交通事故にあっていた件について触れられています。2013年にはアズ社と業務資本提携を締結していますが、その後はトップスタイリストの独立や支店長の退社など同社にとって後ろ向きな話題が続いてました。また、具体的な日にちには触れられていないのですが、ブログ記事で同社創業の地である「四谷店」が閉店との書き込みが見られました。
同社のホームページを見てみると、最新の更新は2015年10月の「臨時休業のお知らせ」で止まっており、有名店舗のホームページとは思えない状態になっていました。
インターネットで「HAIR DIMENSION 倒産」や「ヘアーディメンション 破産」で検索してみると様々な情報が出てきます。ファッションに無頓着な私でも名前くらいは知っている今回の倒産ですが、背景には一時のカリスマ美容師ブームによって増加し続けている同業者や、1,000円カットのような新業態の勢力拡大が、生き残りをかけた顧客争奪戦を一層厳しくさせている事を改めて感じさせられました。
当社は「アラームボックス」の運営を通じて、倒産の前兆になる情報を入手しています。消費者の口コミ情報や、重要な拠点の閉鎖や閉店、代表者や幹部社員に関する気になる情報は、与信管理をするうえで注意をしていく必要がありそうです。
最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。
また、次回お会いしましょう。毎週火曜日に更新予定です。