【コスモフィールド】倒産情報レビュー(第18回)

医療法人 倒産

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。

今回、18回目の倒産情報レビューは、ガン検診に特化した人間ドックをおこなう「外苑東クリニック」の元運営会社「医療法人社団コスモフィールド」です。

会社の基本データはこちら

会社名医療法人社団コスモフィールド
代表者片山 敦
資産の総額0
倒産日2017年7月26
倒産種別破産
負債総額12億円内外

医療法人社団コスモフィールドは前理事長の宇野公一氏が2011年開院した「外苑東クリニック」の運営を目的として2012年2月に設立されました。

当クリニックが行っているPET健診(画像健診)は、比較的に短かい受診期間で全身の健診ができる先進的な健診方法で、クリニック開業後にはTV番組への出演など各種メディアに取り上げられました。また、近年は海外(主に中国)からのツアーむけに外国語対応を実施するなど、設備およびサービスともに高級な人間ドックを提供するクリニックとして広く認知されるようになりました。

しかし設立以来、コスモフィールド社の経営は厳しい状態が続いていたようで、当時JASDAQ上場していたT&Cホールディングス(現T&Cメディカルサイエンス)との業務提携以降も起死回生の一手とはならなかったようです。

それでは、倒産に至るまでにどのような情報が流れていたのかを見ていきましょう。

オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「医療法人社団コスモフィールド」の事後検証結果

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しています。

最初は2013年11月のT&Cホールディングス社との業務提携の記事です。コスモフィールド社経由で最新機材の導入や営業支援などを受けることができるという前向きな内容として「チェック(信用状況に大きな影響はないが、知っておくべき情報)」のアラームが発生しています。

その後、しばらくアラーム発生が見られませんでしたが、2016年3月に独自情報として債務超過が更に拡大し続けているという情報を入手し「注意」のアラームが発生しています。

2016年5月には三井不動産から賃料不払いによる建物明渡訴訟が判明し、以降、同訴訟関連の続報で「要警戒」のアラームが発生しています。

インターネットで「コスモフィールド 倒産」や「コスモフィールド 訴訟」で検索すると様々な情報が出てきます。

多数メディアに掲載されるような先進的な設備や技術を持ち、上場企業との業務提携を締結するなどの背景から、安心して取引を継続していた企業も少なくないのではないでしょうか。過去の良好な情報によるイメージに引きずられずに、常に変動している企業の情報を如何に収集して行くか、そこで得た情報を的確に判断できるか、この事に与信管理の全てがかかっている事を改めて教えられました。

当社は「アラームボックス」のサービスを通じて、取引先に対する継続的な情報収集のお手伝いをしてまいります。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。また、次回お会いしましょう。なお、次回から隔週木曜日に更新予定です。