【株式会社ホーメスト】倒産情報レビュー(第38回)

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。
今回、38回目の倒産情報レビューは、戸建住宅や賃貸住宅の建築工事請負をしていた「株式会社ホーメスト」です。

会社情報はこちら

会社名 株式会社ホーメスト
代表者 山 勝彦、八島 睦
所在地 東京都中央区銀座6丁目2番1号
法人番号 2010401064649
業種 建設業
資本金 1億円
倒産日 2018年11月27日
倒産種別 破産手続開始を申請
負債総額 約9億1175万円

株式会社ホーメストについて

株式会社ホーメストは2006年設立。CMで有名だった元東証1部上場企業の「株式会社殖産住宅」から事業を引き継いだ「株式会社ペイントハウス」と「株式会社ホーメスト(前商号:株式会社ティティオー、2010年に倒産)」から事業譲渡を受け設立されました。

設立当初は注文住宅の施工、販売をメインにしていましたが、「株式会社スマートデイズ」の手掛けるシェアハウスの施工を複数手掛け、業績を拡大していました。しかし、その「株式会社スマートデイズ」が倒産すると建築代金の回収が困難になり、資金繰りが急速に悪化し、倒産に追い込まれました。

それでは、倒産に至るまで、実際にどのような情報が流れていたのかを見てみましょう。

株式会社ホーメストの倒産までのアラーム情報まとめ

株式会社ホーメスト 倒産情報

オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「株式会社ホーメスト」の事後検証結果(一部省略)

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しています。

2014年頃には株式会社ホーメストの施工に関して、「偽装工事」「音信不通」など強い言葉での悪評があり、「注意」のアラームが発生しています。

2015年~2016年初頭には退職者からのコメントで、株式会社ホーメストの労働環境やコンプライアンスを疑問視する声があがっており、「チェック」のアラームが頻発しています。

2016年2月には「建築業を縮小して不動産業に専念」するという情報があり、「チェック」のアラームが発生しています。

2016年6月頃には社員が続々と退社していることや会社の内情を案じる情報が数多くあり、「注意」のアラームが頻発しています。

2016年10月には代表取締役社長が変わり「チェック」のアラームが発生しています。

2017年2月には顧客の立場からの情報があり、担当者が退職で何度も変わることへのクレームがあり「注意」のアラームが発生しています。

2017年6月には「スマートライフの下請けを専業でやっている」という噂があり、業況が変わったことがうかがえます。

2018年2月には退職した社員と思われる情報があり、残業代の未払いや新社長の経営方針、受注がないといった経営状況などが暴露されており、「要警戒」のアラームが発生しています。

2018年3月には「支払遅延」の情報があり、「要警戒」のアラームが発生しています。

2018年5月には再度「支払遅延」の情報と、倒産した「株式会社スマートデイズ」に関連して提訴されたとの情報があり「要警戒」のアラームが発生しています。

2018年6月には「株式会社スマートデイズ」関連のトラブルで、株式会社ホーメストがシェアハウスオーナーへ、建築代金の未払いに関する訴訟を起こし、「要警戒」のアラームが発生しています。また、それに関連して代表に対する疑惑や噂がSNS上に書き込まれており、「チェック」のアラームが発生しています。

2018年8月には「スマートデイズ被害者」を名乗る団体が株式会社ホーメストに悪質な取り立てがあったと訴えており、「要警戒」のアラームが発生しています。

取引先の倒産や裁判などの混乱の中、2018年11月には資金繰りの限界を迎え、破産手続を開始したことを発表しました。

株式会社ホーメストの倒産情報から分かること

インターネットで「ホーメスト 倒産」や「ホーメスト 評判」で検索すると様々な情報が出てきます。今回の倒産では、歴史ある会社の事業を譲渡したものの、事業を育てることが出来ず、評判を落としていってしまった企業の姿が垣間見えました。

当社は「アラームボックス」の運営を通じて、継続的に倒産の前兆となりうる情報を入手しています。アラームボックスが与信管理における経営判断の一助となれば幸いです。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。また、次回お会いしましょう。随時更新予定です。