【双葉給食】倒産情報レビュー(第7回)

tousan7

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。

今回、7回目の倒産情報レビューは、新学期直前に学校給食の提供が危ぶまれる事態となった「双葉給食株式会社」です。

会社の基本データはこちら

会社名双葉給食株式会社
代表者村上 信吾
資本金3,000万円
倒産日2017年3月27
倒産種別破産
負債総額3億円内外

双葉給食株式会社は昭和49年8月に設立した法人で、本社の大阪府高槻市内に工場を構え、主に京都府、大阪府内の公立学校の給食サービス受託や病院、福祉施設内の食堂の運営を行っていました。

当社アラームボックスの会社設立直後から同社の信用不安に関する情報が断続的に入っており、以前から警戒している法人のうちの一社でした。

それでは、倒産に至るまでにどのような情報が流れていたのかを見ていきましょう。

オンラインデータを活用したリスク管理ツール「アラームボックス」による「双葉給食株式会社」の事後検証結果

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しているようです。

最も古いアラーム発生は2014年4月頃で転職サイトへの給与支払いに関する書き込みでした。その後、複数の転職サイトで同様の口コミが発生しています。また、当社の独自情報でも仕入先への支払振りに関するアラームが発生しています。昨年の夏頃から再び給与関連の書き込みが増加し始め、退職者が続出している面がうかがえました。

同社は給与や仕入業者への支払いを工面しながら営業を継続していましたが、最終的には業務不履行によって、大阪府からの指名停止が事業継続断念に至る引き金となったようです。

インターネットで「双葉給食 倒産」や「双葉給食 未払い」と検索すると様々な情報が出てきます。第1回の倒産情報レビューで扱った「大山豆腐」と同じように永きにわたって従業員や取引先への支払いが滞った苦しい経営状態だったようです。

今回の倒産は新学期スタートの直前期ということもあり、ニュースの速報でも「学校給食提供に支障の可能性」と大きく報じられました。その後、急遽行われた競争入札で3校のうち2校分の業者選定が決まったようですが、残り1校の選定は不調に終わり、学校給食を直営している学校からの応援等で何とか学校給食の開始日に間に合わせたようです。楽しい給食の時間が守られたことと、保護者の方々の負担増加が回避できたのは不幸中の幸いでしたが、公的サービスを請け負う業者にも通常の商取引と同様に継続的な与信管理が必要なのではないかと思う、今回の倒産劇でした。

当社は「アラームボックス」の運営を通じて、倒産の前兆になる情報を入手しています。給与遅れや退職者増加などの不安情報、行政処分の情報は、与信管理をするうえで注意をしていく必要がありそうです。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。
また、次回お会いしましょう。毎週火曜日に更新予定です。