経営者・役員の8割が「ネット時代の与信管理においてはSNS/ネット調査が重要」と回答

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

調査概要

調査概要:「デジタル時代における与信管理・企業調査の実態」に関する調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年11月26日~2020年11月28日
有効回答:与信管理・企業調査を行ったことのある経営者・役員111名

取引先の企業調査で「SNS/ネット調査」を行う経営者・役員は約6割

「Q1.あなたは現在、取引先の与信管理や企業調査を行う上で、ソーシャルメディアで口コミや信用情報などを収集する、SNS/ネット調査を行っていますか。」と質問したところ、「はい」が57.7%、「いいえ」が42.3%という回答となりました。

取引先の与信管理について決算書分析や企業規模だけでなく、SNSや口コミなどのインターネット上の評判を確認する人が半数を超えていることがわかりました。

企業の「SNS/ネット調査」で最も閲覧されているのは「Twitter」59.4%

Q1で「はい」と回答した方に「Q2.与信管理や企業調査におけるSNS/ネット調査を行う上で、活用や閲覧しているメディアを教えてください。」と質問したところ、「Twitter」が59.4%、「Facebook」が57.8%、「企業のブログ」が57.8%という回答となりました。

取引先の与信管理をする上で、代表的なSNSである「Twitter」「Facebook」の確認がGoogle・Yahooを抑えて1位2位となりました。匿名・短文で誰でも投稿できることから評判(悪評を含む)が広がりやすい傾向があるかもしれません。

・Twitter:59.4%
・Facebook:57.8%
・企業のブログ:57.8%
・Google/Yahoo!:54.7%
・LINE:37.5%
・ネット掲示板:34.4%
・新聞社:29.7%
・その他:18.8%
・note:14.1%
・わからない/答えられない:1.6%

経営者・役員の約8割が「SNS/ネット調査が与信管理や企業調査において重要」と回答

「Q3.あなたは、インターネット時代に企業の与信管理や企業調査を行う上で、ソーシャルメディアで口コミや信用情報などを収集する、SNS/ネット調査は重要だと思いますか。」と質問したところ、「非常に重要だと思う」が31.6%、「重要だと思う」が47.7%という回答となりました。

インターネット・SNSで情報をやり取りすることが当たり前になった現在、取引先に関する信用情報をSNS/ネット調査で調べることをほとんどの経営者・役員が必要だと感じています。

一方、前述の実際に調査を行っている人数との開きから実務に組み込むことの難しさが伺われます。

・非常に重要だと思う:31.6%
・重要だと思う:47.7%
・重要だと思わない:18.9%
・全く重要だと思うわない:1.8%

「SNSでの評判が企業の評判に直結する」や「SNSは情報量が多いから」の声多数

Q3で「重要だと思う」と回答した方に「Q4.その理由を教えてください。」と質問したところ、「SNSでの評判が企業の評判に直結するから」が43.2%、「SNSは情報量が多いから」が40.9%、「SNSは情報が早いから」が39.8%という回答となりました。

・SNSでの評判が企業の評判に直結するから:43.2%
・SNSは情報量が多いから:40.9%
・SNSは情報が早いから:39.8%
・SNSでの評判が企業の売上に影響するから:37.5%
・SNSには企業の本質が出るから:35.2%
・SNSで反社会的勢力との繋がりやコンプラの情報もわかるから:22.7%
・その他:6.8%
・わからない:2.3%

SNSが一般的になった現在では一般消費者の声は無視できないものとなりました。SNSのクレームが経営状況の悪化に直結したケースは少なく有りません。

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また、反社会的勢力との繋がりの噂などもSNSには散見され、反社チェックの一環としてSNS/ネット調査は利用されています。

知りたい情報で多かったのは「エンドユーザーからのネットでの評判」で63%

Q3で「重要だと思う」と回答した方に「Q5.あなたは、企業調査での「SNS/ネット調査」を行う上で、具体的にどのような情報や声を知りたいと思いますか。」と質問したところ、「エンドユーザーからのネットでの評判」が63.6%、「企業の従業員のネット上の書き込み」が53.4%、「企業の他の取引先からの評判」が52.3%という回答となりました。

・エンドユーザーからのネットでの評判:63.6%
・企業の従業員のネット上の書き込み:53.4%
・企業の他の取引先からの評判:52.3%
・企業のSNSやブログでの発信内容:47.7%
・代表者のSNSやブログでの発信内容:34.1%
・その他:5.7%
・わからない:1.1%

企業調査で知りたい情報は「企業が誠実かどうか」「内部告発に関する情報」

「Q6.Q5で回答した他に、企業調査での「SNS/ネット調査」を行う上で知りたい情報や声があれば自由に教えてください。」と質問したところ、「その企業が誠実かどうか」や「内部告発に関する情報」など72の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・56歳:その企業が誠実かどうか具体的に知りたいです。
・50歳:安心感や信頼性、さらに詳しい企業情報。
・36歳:表面上の情報以外のこと。
・49歳:企業の本質や実態。
・53歳:内部告発に関する情報。
・58歳:その会社の現状や今に至る経緯。

SNSでのクレームが炎上し企業の評価を悪化させるほか、企業の従業員がネット上に会社の状況を投稿することがあります。退職者による転職サイトの口コミや、従業員による不平不満など、人の口に戸は立てられません。

特に経営悪化などの過渡期には退職者なども多く、情報が得られやすいでしょう。

参考記事

経営者・役員の54%が「現状の与信管理や企業調査の方法では不十分」と回答

「Q7.あなたは、現状の与信管理や企業調査の方法で、十分に企業の評判や信用情報の調査を行うことができていると思いますか。」と質問したところ、「全く思わない」が4.6%、「思わない」が49.5%という回答となりました。

・全く思わない:4.6%
・思わない:49.5%
・思う:40.5%
・非常に思う:5.4%

現状の与信管理・企業調査の課題として「情報量が不足している」や「核心部分まで確認できない」の声

Q7で「全く思わない」「思わない」と回答した方に「Q8.現状の与信管理や企業調査の方法における、課題や不満な点を自由に教えてください。」と質問したところ、「情報量が不足している」「核心部分まで確認できない」など50の回答を得ることができました。

<自由回答・一部抜粋>
・44歳:情報量が不十分です。
・47歳:情報保護権利が過剰になっており、正確な判断が出来ない状況である。
・60歳:情報量が不足している。
・55歳:企業の資金繰りの状態や反社会勢力とのかかわりなどは、ある程度は調べられても核心部分までは確認
できない。
・54歳:情報が不十分。
・58歳:いずれにしろ偏った方法では良くない。従来の定型的な与信、企業調査をSNSなどで行う与信や企業調
査で補完する形がベターだと考える。

まとめ

本調査では、企業との取引を行う上で、現在与信管理・企業調査を行っている経営者・役員111名を対象に、「インターネット時代における与信管理・企業調査の実態」に関する調査を行いました。

インターネット時代に企業の与信管理や企業調査を行う上で、ソーシャルメディアで口コミや信用情報などを収集する「SNS/ネット調査」が重要だと思う経営者・役員は約8割、さらに半数が、既に「SNS/ネット調査」を行っているなど、ソーシャルメディアの普及した現在、与信管理・企業調査においてもSNSやインターネットの情報を収集することが非常に重要視されていることが明らかになりました。

「SNS/ネット調査」での情報のニーズとしては、「エンドユーザーからのネットでの評判」や「企業の従業員のネット上の書き込み」「企業の他の取引先からの評判」を求める声が半数を超えるなど、決算情報だけでなく、企業側の介入しにくいよりリアルな情報を、タイムリーに知ることのできる手段として「SNS/ネット調査」が人気なことがわかります。

一方で半数以上の経営者・役員がまだまだ現状の「与信管理や企業調査の方法では不十分である」と感じるなど、企業の与信管理・企業調査においては、まだまだ課題が残ります。インターネット時代に、より精度の高い与信管理・企業調査を行うためにも、企業では今まで以上に「SNS/ネット調査」が活用されるようになるでしょう。

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