【関東コーポレーション】倒産情報レビュー(第13回)

産廃業者倒産

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。

今回、13回目の倒産情報レビューは、昨年5月以降、産業廃棄物処理業者の許可取消し処分を受けていた「株式会社関東コーポレーション」です。

会社の基本データはこちら

会社名 株式会社関東コーポレーション
代表者 加藤 靖
資本金 1,000万円
倒産日 2017年5月23
倒産種別 破産
負債総額 不明

株式会社関東コーポレーションは2007年6月に設立(本店:埼玉県鴻巣市)した法人で埼玉県加須市に事業所を構え、主に家屋や鉄筋建物の解体工事、機械設備の解体撤去工事、廃棄物の収集運搬処理などを行っていました。事業所のある埼玉県を中心に栃木、茨城など関東の近県の建設業者を主要顧客として抱え、営業基盤は安定していると見られていました。

業績も順調に推移していると思われた最中の2016年5月、冒頭にも触れた行政処分の発表が行われ同社周辺で様々な動きが見られるようになりました。

それでは、倒産に至るまでにどのような情報が流れていたのかを見ていきましょう。

【関東コーポレーション】倒産情報レビュー(第13回)

オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「株式会社関東コーポレーション」の事後検証結果

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しているようです。

最初のアラーム発生は2015年12月に相次いで取締役2名(代表者の親族と行政書士)が辞任しており「注意」のアラームが発しています。2名の辞任により取締役は代表者の加藤靖氏1名となりました。その取締役辞任から約半年後の2016年5月には本店のある埼玉県から行政処分の発表がありました。

廃棄物処理業者の許認可取り消しという本業の存続が危ぶまれる内容である事は言うまでも有りません。その行政処分が発生する事になった理由が「同社の役員が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者である」という内容から「要警戒」のアラームが発生しています。その後、東京、茨城、栃木、群馬と立て続けに許認可取り消しの発表があり、いずれも「要警戒」のアラームが発生しています。その後は本店移転や関連者所有の不動産情報など、会社閉鎖にむけた動きと思われる情報が見られました。

インターネットで「関東コーポレーション 倒産」と検索すると様々な情報が出てきます。今回の倒産事例は業績の良し悪しではなく、本業関連の許認可取り消しという不祥事により突然発生したものでした。奇しくも「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」が法務省から発表されたのと同じ月に同社は設立されていました。

近年、上場企業などを中心に、「反社チェック」といわれる反社会的勢力の調査が強化されています。当社でも、「アラームボックス」のサービスを通じて、「反社チェック」や反社会的勢力に関連する情報収集を強化して行く必要が有ることを感じさせられました。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。また、次回お会いしましょう。毎週火曜日に更新予定です。