【ゴルフスタジアム】倒産情報レビュー(第14回)

ゴルフ倒産

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

こんにちは。アラームボックスのデータ解析担当タカです。

今回、14回目の倒産情報レビューは、今年3月に複数のゴルフレッスンプロから広告料金の未払いを告発され話題となっていた「株式会社ゴルフスタジアム」です。

会社の基本データはこちら

会社名 株式会社ゴルフスタジアム
代表者 堀 新
資本金 5,100万円
倒産日 2017年6月27
倒産種別 債権者から破産を申し立てられる
負債総額 調査中

株式会社ゴルフスタジアムは、スポーツデータの収集及び分析を行う株式会社アソボウズからゴルフ関連事業を分離独立させ2004年9月に設立されました。同社が開発した「モーションアナライザー(Motion Analyzer)」というゴルフスイング解析ソフトをゴルフ関連施設等に設置販売を行っており、2004年10月には当時JASDAQ上場の株式会社ネクサス(現:株式会社パイオン)との業務資本提携がなされ、その後、後継機のリリースも相まってモーションアナライザーは更に拡販されて行きました。

2010年7月、イー・ゴルフ株式会社を吸収合併した後には、ゴルフスクールの開講や関東最大級のインドアゴルフ練習場「イースタジアム」の運営を開始するなど、ゴルフスタジアム社はゴルフ関連市場の裾野拡大に貢献する企業の1社と見られていました。

順調に見られていた同社経営が2017年3月に広告料金未払いの報道がなされ、信用不安が一気に広がりました。

それでは、倒産に至るまでにどのような情報が流れていたのかを見ていきましょう。

【ゴルフスタジアム】倒産情報レビュー(第14回)

オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「株式会社ゴルフスタジアム」の事後検証結果

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しているようです。

最初のアラームは3月中旬のインターネット掲示板の書き込みでした。2月末から広告料の支払いがストップし、ゴルフスタジアム社が運営しているショップや練習場が大騒ぎとなっているとの書き込みが見られました。書き込みの内容が重大でかつ具体的な記載だったため、最初のアラームから「要警戒」としています。その後、ツイッターなどSNSでも同様に未払いに関する書き込みが立て続けに行われており、同社の未払いの影響の大きさをうかがわせるものでした。

4月以降にはマスコミ関係の記事も目立ち始め、その中では「被害者の会」が発足するなど動きが見られました。ゴルフスタジアム社のビジネスモデルは、レッスンプロがシステム利用として数百万円の購入契約を同社と締結し、多くはクレジット信販会社の分割払いを利用していたようです。そして、分割払いの返済資金として、システムからの広告収入をあてにしていましたが、実態は広告収入が伸び悩み、同社からレッスンプロへの広告料金の未払が発生しました。

ゴルフスタジアム社のビジネスモデルには、改めて厳しい目が向けられる事となり、今年4月末以降には運営していたスクールや販売サイト関連が相次いで休止や閉鎖され、近いうちに倒産、破たんする(している)と見られていました。

インターネットで「ゴルフスタジアム 倒産」や「ゴルフスタジアム 未払い」と検索すると様々な情報が出てきます。現段階では債権者に破産を申し立てられた段階であるため、法的手続きが進行している状態では有りませんが、大手通信会社から「モーションアナライザー」の買取契約における未払い訴訟を受けるなど、同社の資金繰りは既に倒産状態であると見られており、今後の動向は債権者やサービス契約者にとっては絶望的な状態であると言わざるを得ません。

当社は「アラームボックス」の運営を通じて、倒産の前兆になる情報を入手しています。最近は、ツイッターなどSNSの情報も、与信管理をするうえで注意をしていく必要がありそうです。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。また、次回お会いしましょう。毎週火曜日に更新予定です。