宮城県石巻市で水産加工業を営んでいた「株式会社ヤマトミ」が民事再生法の適用を申請したことが明らかになりました。
目次
株式会社ヤマトミ 概要
株式会社ヤマトミについて
株式会社ヤマトミは1992年設立。宮城県石巻市魚町に工場を構え、水産加工品を製造していました。主な商品はあなごやさばなどの回転すし店用の寿司ネタ、コンビニエンスストアの恵方巻、冷凍食品の食材、総菜やイカの塩辛など。全国の回転寿司店やスーパー、コンビニへ販売していました。一般向けの商品は「金華〆さば」や「煮焼き真穴子」などを取り扱っていました。食品工場のほか、2つの冷凍倉庫も構え、事業を拡大していました。
2011年東日本大震災の被害に
2011年3月に発生した東日本大震災で同社の食品工場と冷凍倉庫は壊滅的な被害を受けました。しかし、廃業することなく他社の工場を借りながら営業を継続、「中小企業グループ補助金」の支援を受けながら、翌年には事務所と食品工場の復旧を果たしました。
さらに「石巻市水産加工業再生支援事業」を活用し約15億円を投資し第二工場を建設、「水産庁長官賞」を受賞するなど再建に努めていました。
原材料高騰と設備投資で減収、倒産
順調に見えた同社でしたが、復興特需が一巡し、新たな販路開拓の難しさや、第二工場の負担や原材料のいかの高騰などが重なり資金繰りはひっ迫。金融機関らと調整を続けていましたが事業継続が困難となり今回の措置となりました。
なお、負債総額は約10億円の見通しとのことです。