【株式会社ライフエンターテイメント】倒産情報レビュー(第46回)

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

46回目の倒産情報レビューは、女性向けECモール「たんぽぽモール」運営の「株式会社ライフエンターテイメント」です。

株式会社ライフエンターテイメント 概要

会社名 株式会社ライフエンターテイメント
代表者 中岩 誠二
所在地 東京都新宿区四谷4丁目28番14号
法人番号 3011101065432
業種 無店舗小売業
資本金 3,000万円
倒産日  2019年4月24日
倒産種別 破産
負債総額 約6億2,000万円

株式会社ライフエンターテイメントについて

株式会社ライフエンターテイメントは、2012年設立。同社は「たんぽぽモール」や「たんぽぽストア」という女性向けアパレルや健康食品などを取り扱うECサイトを運営し、一時はその店舗数は3,300店舗、会員数は延べ330万人に達していたと言われています。

同社のECサイトは、他のネットショップでは販売されていない商品が多かったことや、大手ネットショップよりも価格が安い商品が多かったことが人気の理由だったようです。

しかし、別事業として行っていた営業代行業務や広告代理業務において、成果が出なかった場合には返金に応じるという契約になっていながら、返金要求のあった顧客からの要請に一部応じられないなどトラブルが相次いで発生していました。

その後、訴訟問題に発展する事態に陥り、加えて本業のECサイトの売上改善も見込めなかったことなどから、今回の措置に至りました。

それでは、倒産に至るまで、実際にどのような情報が流れていたのかを見てみましょう。

株式会社ライフエンターテイメントの倒産までのアラーム情報まとめ

株式会社ライフエンターテイメント

オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「株式会社ライフエンターテイメント」の事後検証結果(一部省略)

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しています。

最初のアラーム情報は、2016年4月の直販サイト「たんぽぽストア」を開設したというニュースに関するもので、「チェック」のアラームが発生しています。

続いて、同年5月に掲示板サイトに「たんぽぽモールは悪い噂しか聞かないが、大丈夫か」といった出店検討中の人物の書き込みがあり、「チェック」のアラームが発生しています。

2017年に入り、3月の本店移転に伴い「チェック」のアラームが発生しています。

その直後の4月になり、当社の提携調査会社から「2016年9月以降、訴訟相次ぐ」という同社の訴訟に関する情報が入り、「注意」のアラームが発生しています。

2018年になり、再び当社の提携調査会社から、同社に対する債権譲渡登記の情報や裁判情報を入手したことから、「要警戒」のアラームが発生しています。

以降は、営業代行の返金に関する悪評やクレーム、悪徳振りなどがインターネット上で騒がれ、「注意」と「要警戒」のアラームが断続的に発生しています。

2019年に入ると、4月に集団訴訟のポータルサイトが立ち上がったことから「要警戒」のアラームが続き、同年5月に破産し倒産に至りました。

株式会社ライフエンターテイメントの倒産情報から分かること

インターネットで「株式会社ライフエンターテイメント 倒産」、「株式会社ライフエンターテイメント 返金」で検索すると様々な情報が出てきます。

株式会社ライフエンターテイメントのような、「成果が出ない場合は返金する」と謳い商品や情報を販売している会社は多数存在します。それらの中には、誠実に返金対応を行っている会社もありますが、業者と顧客との間で「成果」の捉え方に齟齬が生じ、問題になっているケースが多く見受けられるのが現状です。

このような問題を未然に防ぐためにも、今回の倒産は、新規取引時の企業調査が重要であることを感じさせる事例のひとつとなりました。

当社は「アラームボックス」の運営を通じて、継続的に倒産の前兆となりうる情報を入手しています。アラームボックスが与信管理における経営判断の一助となれば幸いです。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。