【株式会社エーエルイー】倒産情報レビュー(第49回)

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

49回目の倒産情報レビューは太陽光発電システムの販売や管理を行っている「株式会社エーエルイー」です。

株式会社エーエルイー 概要

法人名 株式会社エーエルイー
代表者 川瀬 友和
所在地 愛知県名古屋市名東区藤見が丘6番地
法人番号 4180001033671
業種 卸売業,小売業 > 機械器具小売業 > 機械器具小売業(自動車,自転車を除く) > 電気機械器具小売業(中古品を除く)
資本金 8,000万円
倒産日 2019年8月1日
倒産種別 破産
負債総額 約7億円

株式会社エーエルイーについて

株式会社エーエルイーは1983年に設立。同社は法人を中心に太陽光発電システムや、オール電化などのエコ製品の販売や施工を行っていました。

再生可能なエネルギーとして太陽光発電が一躍注目されたことによって、2014年3月期には47億円以上の売上高を計上していました。

しかし、原発を再稼働させる政策が行われたことに加え、日本よりかなり安価な海外製の太陽光パネルが輸入され、国内市場での日本製品の占める割合が減少。政府が太陽光発電の買取価格を下げるなどの施策を行ったことにより、太陽光発電ブームが過ぎ去り市場規模が縮小したため、さらに競争が激化。

そのため、2019年期には売上高27億円台まで落ち込み、その後の業績も悪化の一途を辿る一方だったため、自力での再建を試みましたが断念し、今回の措置に至りました。

それでは倒産に至るまで、実際にどのような情報が流れていたのか見てみましょう。

株式会社エーエルイーの倒産までのアラーム情報まとめ


オンラインデータを活用した企業調査サービス「アラームボックス」による「株式会社エーエルイー」の事後検証結果(一部省略)

上記の画像を見ると、倒産の前兆として、何度かアラームが発生しています。

最初のアラームとして、2015年に「太陽光の訪問販売から全面撤退し、法人向け事業に方向転換。急速に売り上げを伸ばしている」という同社に関する記事がメディアに掲載されたため、「チェック」のアラームが発生しています。

2018年2月には、「日の間隔をあけて何回も電話がかかってくる。しつこすぎる」といった営業電話に対するクレームの書き込みが掲示板サイトに多数投稿され、「チェック」のアラームが発生しています。

以降は、同様に「日曜日なのに電話がうるさい」「電話のマナーがなっていない」といった悪評やクレームが掲示板サイトに投稿され、断続的に「チェック」のアラームが発生しています。

2019年に入ると、「全国にあった支店を徐々に閉鎖してる」「本社の人員も日に日に少なくなっている」という従業員と思われる書き込みが口コミサイトに投稿され、「注意」のアラームが発生しています。

続いて同年5月に「店舗の閉鎖が続いており、パネルの仕入れ先に対する支払いが遅延。加えて、北陸銀行が債権・動産譲渡登記をした」という独自情報を入手し、「注意」のアラームが発生し、同年8月に事業を停止し、倒産に至りました。

株式会社エーエルイーの倒産からわかること

インターネットで「株式会社エーエルイー 倒産」、「株式会社エーエルイー 評判」で検索すると様々な情報が出てきます。

今回の倒産では、消費者の営業電話によるクレームを含めた書き込みが倒産に至るまでに多く見られました。インターネット上には、ありとあらゆる情報が広範囲にわたって存在しているため、与信管理や与信調査をする上でこれらの情報の分析の重要性は、今後一層重要となっていくでしょう。

当社は「アラームボックス」の運営を通じて、継続的に倒産の前兆となりうる情報を入手しています。アラームボックスが与信管理における経営判断の一助となれば幸いです。

最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。