「クロサキメイト」を運営する「株式会社メイト黒崎」がクロサキメイトの閉店と破産手続きの開始申し立てを行うことを明らかにしました。
目次
株式会社メイト黒崎 概要
株式会社メイト黒崎について
株式会社メイト黒崎は1979年10月にオープンした「メイト黒崎ビル」の管理会社。延床面積は約98,200平方メートル。当初は黒崎そごうとジャスコ黒崎店を核テナントとして開業されました。1999年に黒崎そごうが、2000年にジャスコ黒崎店が撤退。2001年から井筒屋黒崎店が入居して運営を続けていました。
しかし、以降は黒崎駅の乗降客数減や人口減などから売り上げは芳しくありませんでした。同社は核テナントや取引金融機関と交渉を続けながら営業を続けてきましたが、核テナントの規模縮小や新規テナントの目途が立たないことなどから事業継続を断念し、今回の措置となりました。
メイト黒崎ビルの跡地利用についてはこれから関係者と協議していくとしています。
株式会社メイト黒崎の破産告示
クロサキメイト閉店及び破産手続開始申立てのお知らせ
平素より弊社事業に格別のご厚情とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、弊社は、本日、クロサキメイトを 2020 年 4 月末日を以て閉店することを決定するとともに、東京地方裁判所に対して破産手続開始申立てを行いました(令和 2 年(フ)第 376号)。同裁判所より、申立てと同時に保全管理命令及び強制執行等の禁止を命じる包括的禁止命令の発令を受け、みどり法律事務所の厚井乃武夫弁護士が保全管理人として選任されました。これにより、弊社の財産の管理処分権は保全管理人である厚井弁護士に専属することになります。
開店から 40 年余りの間、クロサキメイトをご愛顧いただきました皆様に、心より感謝申し上げますとともに、クロサキメイト閉店及び破産手続開始申立てにより、関係者各位の皆様には多大なるご迷惑をお掛け致しますことを心よりお詫び申し上げます。
クロサキメイトは、1979 年 10 月に黒崎そごう、ジャスコ黒崎店を核テナントとしてメイト専門店街とともに開店、以降 1999 年ジャスコ黒崎店撤退、2000 年黒崎そごう撤退と核テナントの撤退の都度、関係者各位のご支援・ご助力により支えられてきました。2001年からは、西館には井筒屋黒崎店、東館には専門店がそれぞれ弊社テナントとして入居する形で営業をしてきましたが、以降のクロサキメイトを取り巻く事業環境は、周辺地域の人口減少、黒崎駅の乗降数減少等、時が経つにつれ厳しさを増し、結果として全館売上も大きく減少を続けてきました。このような環境下にあったことから、弊社は井筒屋様からの賃料等引下げ要請に対して、三度引下げに応じる等、真摯に対応を続けて参りました。
さらに足元でも井筒屋様からさらなる賃料引下げ要請を受け、弊社として到底お受けできるような条件ではありませんでしたが、何とか両者で折り合えるべく、弊社は井筒屋様と誠実に協議を行っておりました。
しかしながら、まさに協議を行っていた最中の 2018年7 月 31 日に、井筒屋様から突如、井筒屋黒崎店は 2019 年 5 月 31 日を以てクロサキメイトから閉店・撤退する旨の発表がされました。その後、井筒屋様から条件提示があり、井筒屋黒崎店は 2019 年 8 月 1 日より規模を縮小して 1 階~3 階部分のみで再出店することになりましたが、賃料は大幅に減額することになり、かつ、フロア規模の縮小に伴い、弊社の賃料収入は 8 月以降ほぼ半減するに至りました。
井筒屋黒崎店の突然の閉店・撤退発表を受けて、弊社は、今日まで全力をあげて後継テナントを探索して参りました。しかし、上記の周辺の事業環境も相俟って、弊社事業の採算性を確保できるだけの条件で入居いただける後継テナントは存在せず、井筒屋黒崎店撤退後の 5 階~6 階部分は、空床のままとなっております。
そのため、2019 年 8 月以降、弊社の財務状況は急速に悪化しました。そのような状況でも、取引金融機関からは、元本支払猶予の支援を継続いただくなど、弊社として何とか事業継続するべく努力して参りましたが、新規テナントの入居見込みも立っておらず、また、直近でも主要テナント様が新たに撤退を決定されるという現状に鑑みれば、クロサキメイトの商業施設としての存続は断念せざるを得ないものと判断致しました。
ついては、本日、クロサキメイトを 2020 年 4 月末日を以て閉店することを決定し、また弊社の財務状況に鑑み、本日付けで破産手続開始申立てを行った次第です。この度の弊社の決定につき、ご理解を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
今後、クロサキメイトは、保全管理人の下、2020 年 4 月末日まで通常どおり営業を行い、同日を以て閉店致します。クロサキメイト閉店後の同ビルの処遇については、現時点で確定した事項はございません。このクロサキメイトの地が、黒崎地域の経済活性化に再び貢献できるよう、保全管理人の下で地域自治体を含む関係者と協議の上、同ビルの売却・再開発を含むあらゆる方策を検討して参る予定です。改めまして、皆様のクロサキメイトに対するこれまでのご支援に感謝申し上げるとともに、クロサキメイトに対し、最後まで変わらぬご支援・ご助力を賜りますようお願い申し上げます。
クロサキメイトのネット上の評判
飲んだのはクロサキメイトだから。メイトが「じゃやだ」と言えば黒崎井筒屋は閉まってた。ただ後継テナントがないとメイトはどうにもならないから飲んだ。ただそれでも井筒屋は閉めたかった。
— あきな@Spirit of Kitakyushu (@akina1015) 2020年1月24日
突然のニュースに衝撃を受けています。JR黒崎駅直結クロサキメイトが4月に全面閉店。運営する第3セクター企業メイト黒崎(市は約0.4パーセント出資)が今日 破産申請。破産管財人の手に渡り、今後 市は関与できないと。せっかく黒崎井筒屋が撤退せず縮小営業となったのですが…https://t.co/vSQbxSnNGp
— 村上さとこ@北九州市議会議員 (@murakamisatoko) 2020年1月24日
目の前もコムシティも破綻、転売繰り返されて市が買い取って区役所になっているが、反対側の旧そごうの三セク再開発ビルも破産へ。この土地だけを考えれば再開発でマンションなんだろうけど、市が関わるんだから考えてほしいの…。→メイト黒崎(北九州市)が自己破産を申請 https://t.co/SYbxsHIEho
— 木下斉/Hitoshi Kinoshita (@shoutengai) 2020年1月24日
クロサキメイトが破産しました。
個人的には、あのテナントでよくやってこれたなというのが正直なところです。
井筒屋の食品フロアなどを残した、マンション併設の複合施設が現実的な案でしょうか?
高級スーパーがないので、井筒屋の食品フロアは残してほしい。
https://t.co/8lMyzYL7oI— Kaname🇯🇵 #StayHome😷 (@Being_love) 2020年1月24日
Photo Attribution: KitaQ-UNIX, https://commons.wikimedia.org/wiki/File:20170219_Izutsuya_Kurosaki.jpg