近年はフリーランスや個人事業主との取引を行う場面も多く、個人や個人事業主へどのように反社チェックを行えばよいかと悩みを抱えている企業様も多いのではないでしょうか?
個人や個人事業主に対する反社チェックでは、情報収集や情報の特定が難しいという課題があります。この記事では個人・個人事業主への反社チェックの方法について解説します。契約前にしっかりと反社チェックを行うことで自社のリスクを軽減しましょう。
目次
個人や個人事業主への反社チェック
個人・個人事業主への反社チェックには以下のような方法があります。
- ・検索エンジンでの調査
- ・SNSの調査
- ・本人確認
- ・新聞記事検索
- ・反社チェック専門の会社へ問い合わせ
検索エンジンでの調査
GoogleやYahoo!などの検索エンジンを活用して、「個人名」「屋号・商号」「サービス名」を検索します。この際、反社チェックに関するキーワードを掛け合わせた検索も行いましょう。
<反社チェックに用いるキーワード例>
反社 暴力団 ヤクザ 逮捕 捜査 捜索 送検 起訴 詐欺 横領 違反 違法 犯行 犯罪 検挙 不正 虚偽 倒産 申告漏れ 脱税 押収 抗争 容疑者 被告 詐取 服役 関与 脅迫 恐喝 摘発 行政処分 行政指導 インサイダー ヤミ 半グレ
より具体的な検索方法については以下の記事でご説明しています。
SNSの調査
検索対象がブログやSNSアカウントを保有している場合はそちらのチェックも行います。SNSから交流関係や人柄、近況を確認することができます。特にTwitter・Facebook・Instagramなどの主要なSNSは確認するようにしましょう。
検索対象のアカウントを探すにあたり、個人名の検索で出てくることもありますが、姓名別々のローマ字検索やあだ名がある場合はそちらでの検索も行うとよいでしょう。
本人確認
免許証やパスポートなど証明書の提出を依頼し本人確認を行います。顔写真付きの証明書であるとより確認がスムーズでしょう。また、証明書の提出によりインターネット検索やSNS調査の特定がスムーズになるというメリットもあります。
新聞記事検索
「日系テレコン」のような新聞記事を検索できるサービスを活用した調査を行いましょう。個人名や屋号での検索では多数の該当記事が出てくることがあります。対象の年齢や事件の発生場所を確認し。同姓同名の判断を行いましょう。また、多くの記事検索サービスは記事を閲覧するごとに費用が発生します。思わぬ料金がかかることがあるため費用感には注意しましょう。
反社チェック専門の会社へ問い合わせ
反社チェックを専門に行っている企業へ調査を依頼する、または、独自の反社データベースを保有する企業へ情報の照会行うことも可能です。反社チェックを専門に取り扱っているため、確度の高い情報を取得できるでしょう。
検索エンジン・SNSの調査から新聞記事検索、データベース照会まで、アラームボックスでも反社チェックに関するサービスを提供しております。本人確率を考慮した対象者の特定まで行っていますのでぜひご活用ください
個人・個人事業主へも反社チェックを行わなければならない理由
取引対象が企業であるか、個人であるかに関わらず、取引を始める際は反社チェックを行う必要があります。その理由は、反社とつながりを持つことで以下のようなリスクが発生し、自社に多大な損失が生まれるからです。
・恐喝を受けるリスク
企業や従業員の弱みにつけこみ不当な要求を求められるリスクがあります。
・取引先から契約を解除されるリスク
取引の契約書に「反社とのつながりが判明した場合は契約を解除できる」旨の条項が記載されていることも多く、反社とのつながりが露呈した際、仕入先や取引先から契約を解除されるリスクがあります。
・信用が失墜するリスク
反社とのつながりが明らかになると、取引先だけでなく一般消費者からの信用も失うこととになります。企業ブランドイメージの低下や、不買運動、従業員の退職など影響は広範囲に及ぶでしょう。
・政府の指針や都道府県の条例に違反するリスク
政府が反社会的勢力に対する基本指針(法務省「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」)を定めているだけでなく、各都道府県も暴力団排除条例を定めています。この条例に違反すると罰則や社名の公表が行われます。
これらのリスクは取引先の形態が企業か個人かに関わらず自社に発生するリスクです。このように企業間取引だけでなく個人や個人事業主との取引においても反社チェックを行わなければいけません。
個人や個人事業主と契約する際の注意点
付き合いが長い相手であっても反社チェックは行う
たとえ長年付き合いがある相手であっても、契約を結ぶ際は必ず反社チェックを行いましょう。思わぬところで反社とのつながりを持つだけでなく、悪意を持って近づいてくることも考えられるため注意が必要です。
必ず契約書を結ぶ
個人・個人事業主の反社チェックは特定が難しく、限界があることも事実です。そのため契約の際には必ず「暴力団排除条項」を設けた契約書を締結しましょう。また、反社ではないということを本人に直接確認させる「表明・確約書」の提出の依頼も行いましょう。
これらによって自社の反社に対する姿勢を示すことができ、反社との契約を未然に防ぐことができます。また、万が一契約後に反社とのつながりが発覚した際に契約を解除することができます。契約書の書き方は以下をご参照ください。
「公益財団法人暴力団追放運動推進都民センター表明・確約」及び「暴力団排除条項」
最後に
個人や個人事業主への反社チェックは、情報の判断や特定が難しいという難点があります。しかし、企業として必ず反社チェックは行い、自社のリスクを減らしましょう。また、調査した情報については個人情報となるため取り扱いには十分注意しましょう。