62回目の倒産情報レビューは、東京都港区にて大手脱毛サロン「銀座カラー」を運営していた「株式会社エム・シーネットワークスジャパン」です。
目次
株式会社エム・シーネットワークスジャパン 企業情報
株式会社エム・シーネットワークスジャパンについて
株式会社エム・シーネットワークスジャパンは1993年設立。同社は脱毛サロン「銀座カラー」の運営を手掛けており、全国に50店舗近く展開していました。また、安価でシンプルな料金プラン設計や俳優を起用した広告配信により、若い世代を中心に幅広い層の女性に支持されていました。
しかし、業界の競合状況が激しく低価格化に陥る中、新型コロナウイルス感染拡大の影響から利用客が減少。また、通い放題プランを掲げるなど、常に新規顧客を獲得し続ける必要があるビジネスモデルも相まって資金繰りは芳しくありませんでした。このような状況の中、店舗の統廃合など経営改善に努めるも、限界に達したため2023年12月15日付で破産手続き開始決定がなされました。
また、「一般社団法人日本エステティック経営者会(JEM)」の要請により、「銀座カラー」の契約者に対し「ミュゼプラチナム」など計4社の脱毛サロンが引継ぎ支援を行うことを明らかにしています。
株式会社エム・シーネットワークスジャパンの倒産までのアラーム情報まとめ
上記の画像を見ると倒産の兆候として何度もアラームが発生しています。特に口コミ関連の情報が多く、企業の悪評・風評から倒産兆候が読み取れることが確認できます。
2022年5月、従業員の口コミから店舗によっては多数の退職者が発生しているとの情報があり「注意」のアラームが発生。6月には当社の提携調査会社経由で業績が悪化している情報を入手し「注意」のアラームが発生。7月には弊社への問い合わせが増加し「チェック」のアラームが発生していました。
2023年2月にも、同社に対する問い合わせが増加したことで「チェック」のアラームが発生。その後の3月以降は口コミ情報の中でも「注意」のアラームが多くなっていきます。
3月には店舗の減少から予約が取りづらくなっているという口コミ情報から「注意」のアラームが発生。4月には、通い放題プランを契約する利用者から施術の削減・時間の削減を提示され、予約も取りづらいという口コミ情報から「注意」のアラームが2件発生しました。
その後も予約の取りづらさと施術箇所・時間を減らされた旨の口コミが散見されており、8月以降は同種の口コミ情報が同月内で多数発生していることから「注意」のアラームが複数回配信されました。その後、12月15日に破産手続き開始となりました。
株式会社エム・シーネットワークスジャパンの倒産情報から分かること
インターネットで「株式会社エム・シーネットワークスジャパン 倒産」「銀座カラー 破産」「銀座カラー 評判」で検索すると様々な情報が出てきます。
今回の倒産では、アラームボックス独自で提供している情報に加えて、SNSや口コミサイトからの情報を配信していました。
今回の説明では一部のアラーム情報を抜粋してお伝えしていますが、ここに記載した情報以外にも、予約の取りづらさ、施術の削減・時間の削減に関する多くの情報が発生していました。このように、SNSや口コミサイトの投稿を定期的にチェックし、情報の増加傾向を把握することが与信管理上非常に重要であることを再認識できる事例と言えるでしょう。
当社は「アラームボックス」の運営を通じて、インターネット情報、独自情報、当社の提携調査会社からの情報と、多くの情報源から倒産となりうる情報を継続的に入手しています。アラームボックスが与信管理における経営判断の一助となれば幸いです。
最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。
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