63回目の倒産情報レビューは、東京都中央区でパチンコホールの経営を手掛けていた「株式会社ガイア」です。
目次
株式会社ガイア 企業情報
株式会社ガイアについて
株式会社ガイアは1984年設立。同社は大手パチンコホール運営会社として全国に80店舗以上の展開を行っていました。
しかし、規制強化などからパチンコ業界全体が縮小する中、新型コロナウイルスの影響から店舗の休業を余儀なくさ業績が低下。その後も客足は戻らず資金繰りが限界に達したため2023年11月に民事再生の適用を申請しました。
また、現在は東証スタンダード上場の「Jトラスト株式会社」の元で再建を目指しており、店舗も引き続き営業していることが明らかになっています。
株式会社ガイアの倒産までのアラーム情報まとめ
上記の画像を見ると民事再生法適用までの兆候として何度もアラームが発生しています。
2020年、弊社の提携調査会社経由で入手した情報や、独自で入手した情報から、支払いに関する遅延情報が相次ぎ「注意」「要警戒」のアラームが発生していました。
2021年も同様に支払いに関する情報が発生する中、4月にはSNS上で閉店に関する書き込みが見受けられ「注意」のアラームが2件発生。また、5月にはコロナ禍で事業状況が厳しく長くは持たないだろうという従業員からの口コミ情報があり「注意」のアラームが発生。11月には退職者増加に関する従業員の口コミ情報から「注意」のアラームが発生していました。
2022年に入ると、店舗閉店に関する書き込みが見受けられ「注意」のアラームが発生。さらに4月と6月には弊社への問い合わせが増加したことで「チェック」アラームが発生。10月には弊社の提携調査会社経由で業績悪化に関する情報が入り「注意」のアラームが発生しました。
2023年に入ると業界での企業イメージの悪さに関する口コミが散見され、1月、5月、6月に「チェック」のアラームが発生。その後、10月にSNS上で新機種のキャンセルに関する情報が投稿され「要警戒」のアラームが。さらに当社の提携調査会社経由で業績情報やトラブル、閉店に関する情報を入手し「要警戒」のアラームが2件発生し、10月30 日に民事再生の適用を申請しました。
株式会社ガイアの倒産情報から分かること
インターネットで「株式会社ガイア 倒産」「株式会社ガイア 閉店」で検索すると様々な情報が出てきます。
今回の事例では、資金繰りに関する独自情報が複数回発生。さらに従業員の書き込みで企業イメージの悪さに関する投稿が複数回なされていました。このように、資金繰りの情報に加えて、内部で働く従業員から企業を不安視する書き込みが多数散見される場合、倒産に関する兆候として捉え、取引を注視すべきであると再認識させられます。
当社は「アラームボックス」の運営を通じて、インターネット情報、独自情報、当社の提携調査会社からの情報と、多くの情報源から倒産となりうる情報を継続的に入手しています。アラームボックスが与信管理における経営判断の一助となれば幸いです。
最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。
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