「名取病院」や「なとりクリニック」を運営する、医療法人「博悠会」が民事再生開始を決定したことを明らかにしました。
医療法人博悠会 概要
法人名 | 医療法人博悠会 |
理事長名 | 西原文現 |
所在地 | 大阪市西淀川区大野2-1-32 |
法人番号 | 6120005005506 |
業種 | 医療,福祉 > 医療業 > 病院 > 一般病院 |
倒産日 | 2019年7月26日 |
倒産種別 | 民事再生 |
負債総額 | 約27億6800万円 |
「医療法人博悠会」について
医療法人博悠会は1962年7月に創業。「名取病院」を運営するほか、グループホームの併営や高齢者向け配食サービスなども扱っており、地域医療に根付いた病院として知られていました。
しかし、設備投資での借入金負担がかかり、2008年頃から度々金融機関からの借入金返済にリスケジュール措置を受けていました。業績が改善されない中、2016年に理事長が交代し横松英明氏が就任。その後は以前からの借入金の負担に加え高額な医療機器への投資を行ったため、大幅な赤字から債務超過に陥ってしまいます。
2018年には横松元理事長が創業一族から不信任決議をされ、大阪地裁より職務執行停止を受けました。その後も金融機関と私的整理を含めた再建に向けての協議を行っていましたが、合意に至らず、今回民事再生を開始したことを明らかにしました。
「医療法人博悠会」のネット上の評判
それではネット上での評判を見ていきましょう。
ある口コミサイトでは、以前働いていた従業員と思われる口コミが投稿されていました。
このように以前から従業員への給料やボーナスの支払いが遅延しているなど、ずさんな経営が行われていた模様です。
また他の口コミサイトでは、実際に利用していたと思われる方の口コミが投稿されていました。
中には、「てきとうに診察されたために病状が悪化した」といった口コミも見受けられました。
ネット上には従業員や利用者と思われる口コミが多く投稿されていました。口コミや風評などの定性情報を常にチェックし続けることで、今回のような「給与やボーナスの支払いが遅れている」といった倒産の前兆になり得る情報が出てきます。
今回は、企業調査をする上で定量情報だけではなく、定性情報も継続してチェックする必要があることを改めて認識させられる事例となりました。