【倒産保険】と【売掛金保証】リスクをゼロにする賢い方法

倒産保険と売掛保証

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

与信管理サービスの中でも倒産保険売掛金保証は、取引先が倒産等してしまって、売掛債権の未回収リスクを、取引先に知られずにシャットアウトできる極めて効果的なサービスです。

倒産保険や売掛金保証の基本的な内容から、メリット、利用方法までわかりやすく解説しますので、賢く活用していきましょう。

倒産保険と売掛金保証について

倒産保険と売掛金保証は、利用する企業側からみた基本的な効果はほとんど同じといえます。

倒産保険とは?売掛金保証とは?共通の特徴

倒産保険とは、損害保険会社が提供する保険の一つで、正式には「取引信用保険」といいます。簡単にいえば、倒産保険は取引先の倒産リスクに備える保険です。つまり、取引先の倒産によって被ってしまう金銭的な損害が、保険会社からの保険金の支払いによってまかなわれます。

売掛金保証とは、売掛保証会社が提供するサービスの一つで、「売掛債権保証」や「売掛保証」、「保証ファクタリング」ともいいます。簡単にいえば、売掛金保証は売掛金の未回収リスクに備える保証です。本来、取引先が支払う売掛金を保証会社が保証するので、未払いが発生した場合には、保証会社に代わりに支払ってもらうことができます。

お気づきのとおり、倒産保険と売掛金保証によって利用者が得られるメリットはほとんど同じです。これらの共通の特徴として、あらかじめ取引先に対する売掛金に保険や保証をかけておくことで、取引先が倒産などした際に未回収になってしまう売掛金を、保険会社や保証会社が代わりに支払ってくれるため、売掛金が回収できなくなるリスクを排除し、貸倒を防いで、会社を守ることができます。なお、倒産保険はその特徴から売掛金保険ともいわれます。

倒産保険や売掛金保証に加入する7つのメリット

  • 売掛金を保全し、貸倒損失が抑えられる。
  • 与信管理の労力や業務コストが削減できる。
  • キャッシュフローが安定化し、財務内容にも好影響を与える。
  • 取引増額時に、取引先との決済条件緩和などに活用できる。
  • 保険料や保証料を経費として損金計上して、節税効果も期待できる。
  • 突発的に発生する貸倒損失を、保険料や保証料として平準化し、予実管理できる。
  • 取引先倒産などの不安から解放される。

具体的な対象債権と補償内容

具体的な対象債権と補償内容

営業上で取得した売掛金債権や手形債権が対象です。ただし、債権全額が対象ではなく、希望する債権額に対して、保険会社・売掛保証会社による取引先の審査を経て、設定可能な限度額が決まります。取引先の倒産などが発生した際には、設定した限度額内において、保有している債権額(債権残高)が補償されます。

なお、保険会社・売掛保証会社との契約内容によっては、「利用前(保険や保証が付保される前)の債権」が対象なのか、「利用後(保険や保証が付保された後)に発生した債権」が対象なのか違いがあります。また、売掛金債権が「物販」なのか「請負」なのかによって、引受の対象になるかどうか保険会社・売掛保証会社のサービス内容によって変わります。利用を検討するときは、倒産保険や売掛金保証の対象債権や補償内容をきちんと確認するようにしましょう。

保険金がおりない、保証履行がされないケース

利用前に必ず確認しておかないといけないことの一つに「どういった場合に損害が補填される(補償金を受け取れる)のか、つまり保険金がおりる、保証が履行されるのか?」また、「どういった場合に補償金を受けとることができないのか?」です。保険会社や保証会社によって、それぞれのルールがありますので必ず確認をしてから利用しましょう。複数社併用して利用する場合は、特に違いを把握しておく必要があります。

ここでは主に補償金が受け取れないケースをいくつかご案内します。

  • 利用前において、既に支払い遅延中の売掛金債権(既に損害が顕在化)。
  • 過失、故意に関わらず、事実と相違した申告(虚偽)。
  • 利用中において、売掛金債権の未回収が発生した際など、重大な報告漏れ(報告義務違反)。

倒産保険と売掛金保証の違い

倒産保険と売掛金保証の違い

倒産保険が向いているケース

主に大企業などで取引先全体または数十社に対して、年間通して利用する場合に向いています。全体的に保険を利用することで保険料率を安く設定できます。ただし、需要月や季節要因などで、取引額に波がある場合は、無駄に保険が設定されている期間もありますので、よく考えましょう。

売掛金保証が向いているケース

主に中堅中小企業などで保全したい取引先がある程度絞られている場合や、ある程度期間を決めて利用したい場合などに向いています。必要な分だけ保証を利用することで保証料総額を低く設定できます。売掛保証会社にもよりますが、3社程度から利用が可能だったり、数カ月での設定が可能だったり、細やかな設定が可能です。ただし、倒産保険に比べて、保証料率が少し高くなることがあります。

倒産保険や売掛金保証を利用するにあたって

倒産保険や売掛金保証を利用するにあたって

契約までの流れ

各社によって少し違いはありますが、大まかなステップを説明します。

ステップ1

資料請求や商談などで、サービス内容を確認。

ステップ2

倒産保険、売掛金保証を設定したい取引先の審査、見積もり依頼。

ステップ3

審査結果、見積回答による設定可能限度額や、保険料・保証料の内容をふまえて、利用するかを判断。

ステップ4

利用を決定したら、開始時期を決めて設定依頼と契約締結。

これだけは注意しよう

倒産保険、売掛金保証共にその効果が発揮されるのは、設定した取引先が倒産等した際に、補償金を受け取れたときです。そのためにも、利用前には履行の対象となるかなど、これまでの解説を踏まえて、きちんと事前に確認しましょう。

業界では当たり前で問題ないと思っていたことでも、保険会社・売掛保証会社から見た場合『NG!』ということもあります。「この場合はどうだろう?」「こういった取引や決済条件は対象になるだろうか?」など、気になることは利用前に必ず確認、相談しましょう!

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