取引先や就職先を調べるうえで重要な要素である企業情報ですが、「そもそも企業情報ってなに?」「調べる目的は?」「調べ方がわからない」という方が大半であると思います。そんな方のためにここでは企業情報を調べるうえでのポイントを解説していきます。
目次
企業情報とは
企業情報とは?
企業情報とは、企業のホームページなどで公開されている会社概要(企業名や代表者名、事業規模、事業内容、事業形態)や基本データ(経営状況、資本状況)、企業理念などありとあらゆる情報を含みます。
企業情報を調べる目的3つ
企業情報を調べる目的をここでは3つあげます。
「自分の会社の取引先がどんな会社かを知る」ことができる
企業名や住所、代表者名、設立年月日などの基本情報を知ることができるだけでなく、ほかにも企業情報を公開している会社であれば、株主、業績、取引銀行などを知ることができるため、取引先の会社の事業実態や取引関係などの情報も入手できます。
また、取引先の状況について調べることは、与信調査にもつながります。現在取引している取引先が信用できる会社であるか判断するためには与信調査が重要です。詳しい調査方法は下記の記事にて解説しています。
「就職先として適切かどうかを知る」ことができます。
最近特にニュースで取り上げられる労働時間や労働環境の問題ですが、そこから「ブラック企業」などという言葉をよく耳にするようになりました。
これは就職活動中の学生や求職者に多いかもしれませんが、自分が将来働くかもしれない企業がそういった悪評ばかりの企業だったら嫌ですよね。そういったときにその企業は就職先として本当に大丈夫なのかどうかを判断する際の材料のひとつになるのが、企業情報です。また、自社のホームページに決算公告を出している企業もありますので、そこからその企業の経営状況の情報を得ることもできます。
今では就職活動にはインターネットが欠かせなくなりました。企業情報のうちの一つである企業名や代表者名を検索ツールで調べることで、意外な情報を知る可能性も少なくありません。
金融機関や不動産会社が「融資や賃貸の可否を判断する際の材料」として利用することができます。
企業による融資や不動産賃貸の申込には、多くの場合、決算書が必要になります。これにより定量的な情報は収集することができるため、あとは定性的な情報を収集して、融資や賃貸などの可否を判断することになります。
1つ目の「取引先がどんな会社がわかる」で企業の評判を収集できると述べましたが、経営状況が危なくなっている場合には、企業名や代表者名を検索すると口コミサイトの投稿件数が急激に増えていたり、SNSで情報が流れてくるときもあります。そのためこれから取引を開始しても大丈夫なのかどうかを判断する際にはぜひ活用すべき情報といえるでしょう。
企業情報の項目
これまで企業情報とざっくりとした言い方をしてきましたが、企業情報と言われるものについて代表的なものを見ていきます。主に
- 企業名
- 代表者名
- 法人番号
- 住所
- 電話番号
- 業種
- 従業員数
- 拠点
- 本金
- 売上高
- 取引銀行
など幅広いものが挙げられます。
企業情報の収集と調べ方
企業情報データベースや企業情報検索サイトで収集する場合
上記では企業情報とは、企業情報を知ることのメリットについて詳しく見てきましたが、ここからは「企業情報の収集方法と調べ方」についてみていきます。
簡単に企業情報を手に入れる手段には、例として就職活動する学生にも有名な「四季報」が挙げられます。四季報と一口に言っても様々な種類がありますが、ここでは「会社四季報」「会社四季報・未上場版」について解説していきます。
「会社四季報」「会社四季報・未上場版」には、大まかな会社のプロフィールとその会社の特色や企業業績(東洋経済新報社の予想とその会社が出している業績)、株主の保有率、財務指標、連結事業つまり子会社の事業がどのくらい儲かっているのかなどが詳しく記載されています。
本来は有料ですが、一部の証券会社(楽天証券やSBI証券)では口座を開設するだけで無料(口座開設費用や維持費用も無料)で「会社四季報」を読むことができます。
検索する企業が多い場合やより詳しく該当企業について調べる際には、企業情報検索サイトを利用することで、様々な情報を一括で確認することができ、コスト削減を図ることにつながるでしょう。また、企業情報検索サイトでは、反社チェックのキーワードで検索することもでき、企業情報を調査するとともに反社チェックも並行して行うことも可能です。
他の企業情報データベースでは「iタウンページ」があります。「iタウンページ」では「住所や業種、場所+目的」などから絞り込んで検索することができます。企業名だけでなく、事業内容が詳しく載っているため、「調べたい会社の詳しい事業内容が知りたいがホームページがない」といった場合には便利なデータベースです。
特定の企業を調べる場合はインターネット検索が便利
取引先など特定の会社を調べる場合、一番簡単な方法は企業名を検索することです。
企業名を検索すると、大抵の企業は該当企業のホームページが出てきます。該当企業のホームページから会社概要(住所、代表者名、従業員数、電話番号など)が出てくるので、企業名だけでなくホームページで得られた電話番号や代表者名を追加で検索してみても良いでしょう。電話番号や住所は調べてみると、意外な情報や口コミが出てくることもあるので、手間は増えますが一度は検索するべき項目です。
有価証券報告書について
有価証券報告書は、該当企業の自社ホームページか、EDINETを利用して企業名を検索すれば見ることができます。企業の事業内容や企業の概況、従業員や株主の状況、経営者による財政状態、事業内容のリスク等も閲覧することができます。ただし、有価証券報告書を作成している企業は、上場企業や大手企業に限られます。
登記簿謄本を活用する
特定の企業を深く知りたい場合、法務省が情報を開示している「登記簿謄本」を活用してみるのも良いでしょう。
「登記簿謄本」は法務局に直接出向いて閲覧請求するか、インターネット上で請求します。忙しくて取得する時間がないときにはインターネット上で請求するのがおすすめです。登記簿謄本には、法人登記であれば基本情報はもちろんのこと、資本金や取締役、法人の目的などが記載されています。これらの公に開示されている企業情報は信用性が高いため、非常に有効です。
新聞の過去記事を参照する
昨今では新聞記事がネットで見ることのできるようになりました。新聞社のメディアサイト内で社名や代表者名を検索すると、その会社についての記事が出てきますのでこれもぜひ活用してみるといいでしょう。
ただし、インターネット上の新聞記事は一定期間を過ぎると消えてしまいます。過去の新聞記事を参照したい場合は「アラームボックス パワーサーチ」などの新聞記事照会サービスを活用しましょう。
2007年政府から「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」が発表された以降、反社チェックの重要性は増しています。一度でも反社会的勢力と取引を行ってしまった場合、取引停止や事業継続が困難となる可能性があり、反社会的勢力との関わりを事前に防ぐためにも、代表者や取締役の過去の経歴を調べる必要があります。
当社が提供する「アラームボックス パワーサーチ」では、従業員や取引先などの評判、代表者の過去の経歴やコンプライアンス違反等の反社チェックなど、知りたい情報をまとめて収集でき、専門スタッフのアドバイスも得ることができます。
企業の評判が書かれた口コミサイトについて
最後に「企業名 口コミ」や「企業名 評判」といったようにで、「口コミ」や「評判」のキーワードを付け加える方法です。この方法で調べることで、労働環境が知りたい場合、「カイシャの評判」などの口コミサイトから情報を得られることができます。これらのキーワードを付け加えるだけで、無料で手軽に調べることができるため、すぐに情報が得ることができます。
企業情報を調べるときに注意!
自分の目で見てみる
今では検索するにもネットが主流の時代になりました。ネットで検索することは確かに便利で手軽にできますが、ネット上にはたくさんの情報があふれています。その中でどれが本当に正しくて正しくないのか、見極めるのは非常に難しいです。
そこで重要なのが「実際に自分の目で見て判断すること」です。
例えば、一般向けのサービスを行っている企業であれば自分が直接店舗に出向いたり、顧客になって利用することで得られる情報もあります。そのため決してネット上の情報ばかりを鵜呑みにせず、直接自分の目で見て判断することが大切です。
周囲の評判を聞く
では、実際に自分の目で見て判断することが難しい場合はどうすればよいか。
その場合には、「周囲の評判を聞いてみる」のもよいでしょう。
自社ホームページがないなど、情報が少ない会社は企業情報について調べることは困難です。例えば既に取引をしている会社が、企業情報を知りたい会社と関係があるようであれば、担当者に話を聞いてみることも一つの方法です。しかし、同業者や他の取引先に聞く際には、聞き方に注意しましょう。さりげなく聞き自らが取引先に対し信用不安を与えないよう、配慮することが必要です。
「企業調査にあまり時間を割けない」「すぐにでも同業他社の情報が欲しい」といった場合、企業調査を専門とする企業に依頼することで迅速かつ自社では得ることのできない情報を入手することができます。当社では、取引先の定性情報を定期的かつ簡単に取得できる与信管理サービス「アラームボックス」を提供しております。
アラームボックスについて
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アラームボックスは、企業の信用調査をネット上の情報で行う与信管理サービスです。取引先などの情報を自動で収集する「モニタリング」と新規取引先の与信判断を行う「パワーサーチ」があります。
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