債権・動産譲渡登記とは?取得方法から与信管理のポイントまでを詳しく

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今回の記事では、債権譲渡登記と動産譲渡登記の取得方法から基本的な知識、与信管理における見るべきポイントまで、わかりやすくそして詳しく解説します。
債権・動産譲渡登記の取り方について知りたい方、見方がわからない方は必見です。

債権譲渡登記・動産譲渡登記とは

債権譲渡登記とは

債権譲渡登記とは売掛債権などの債権が第三者へ譲り渡されたことを記載しているものです。債権を担保とした融資やファクタリング(早期資金化)実施時のトラブル防止、債権回収、取引保全の手段の一つとして用いられています。
既発生の債権だけでなく、将来発生する債権も登記することができるため、同じ取引先と継続的な取引を行うような業種では、債権の譲渡や債権を担保とする資金調達を活用するケースも多いことから債権譲渡登記の設定がよく見受けられます。

動産譲渡登記とは

動産譲渡登記とは商品在庫や機械器具などの動産に関する担保状態や権利関係を記載しているものです。
不動産を持たない中小企業などの資金調達方法として活用されており、多くの場合は、動産を担保とした後も、引き続き使用することができます。
また、企業規模や不動産担保状況を加味することで資金繰りの状況を把握することができます。

債権・動産譲渡登記の種類

債権・動産譲渡登記は公示を目的としていないため、当事者以外は詳細な情報を確認することができません。
確認できる情報の内容によって以下の3種類があります。

  • ・登記事項証明書
    関係する当事者のみ確認することができます。
    債務者名なども含む個々の債権に関する内容が詳細に記載されています。
  • ・登記事項概要証明書
    債務者名など、個々の債権に関する内容の記載はないものの大まかな内容が記載されており、誰でも確認することができます。
  • ・概要記録事項証明書
    譲渡人と譲受人の商号や本店など登記事項概要証明書よりもより大まかな内容が記載されており、登記事項概要証明書と同様に誰でも確認することができます。

また証明書を取得する際、譲渡登記がされていない場合は「ないこと証明」が発行されます。

債権・動産譲渡登記の取得方法と料金

取得方法は主に3種類

窓口申請

登記事項証明書・登記事項概要証明書については東京法務局のみでの取り扱いとなるため中野区にある東京法務局へ出向き、申請書を直接窓口に提出します。
また、概要記録事項証明書については全国の法務局で請求ができます。
東京法務局、全国の法務局の開庁時間は平日の8:30~17:15です。

郵送申請

郵送で申請することができるため、平日仕事等で窓口へ直接出向くのが難しい方に向いています。
基本的には、窓口での申請方法と同じですが、登記の申請書だけでなく、収入印紙・代表者の資格証明書・印鑑証明書・郵送切手を貼付した返信用封筒も忘れずに添付しましょう。

オンライン申請

登記・供託オンライン申請システム」で申請することができます。こちらはオンラインですが、利用時間が月曜日から金曜日までの8:30~21:00までとなっているため注意が必要です。また、「かんたん証明書請求」と「申請用総合ソフト」による2つの方法があります。取得する証明書によって「かんたん証明書請求」では申請できないものや、オンラインで完結しないものがあるのでご注意ください。

<取得する証明書ごとの注意点>

  • ・登記事項証明書
    「申請用総合ソフト」でのみ申請可能。
  • ・登記事項概要証明書
    「申請用総合ソフト」と「かんたん証明書請求」の両者で申請可能。しかし、「かんたん証明書請求」ではオンライン上で申請まで行うことができるが、証明書の交付は窓口または郵送のみ。
  • ・概要記録事項証明書
    「申請用総合ソフト」「かんたん証明書請求」で申請まで行うことができるが、証明書の交付は窓口または郵送のみ。

また、登記情報を閲覧したいだけなど、証明書を発行する必要がない場合には「登記情報提供サービス」を使って142円で申請することが可能です。
こちらは登記情報をパソコンの画面上で確認することができる有料サービスです。しかし、証明文や公印等は付加されませんので、その点にはご注意ください。

証明書を取得する際の手数料

窓口・郵送による申請の場合

証明書債権譲渡登記動産譲渡登記
登記事項証明書 500円 800円
登記事項概要証明書 300円 500円
概要記録事項証明書 300円 300円

 

オンラインによる申請の場合
オンラインで申請した場合、証明書の交付方法によって料金が異なっています。
証明書の種類や申請する方法によってオンラインで受け取れないものもあるため、先に述べた<取得する証明書ごとの注意点>とあわせてご確認ください。

1.オンラインまたは窓口での交付

証明書債権譲渡登記動産譲渡登記
登記事項証明書 450円 700円
登記事項概要証明書 250円 400円
概要記録事項証明書 250円 250円

2.郵送での交付

証明書債権譲渡登記動産譲渡登記
登記事項証明書 500円 750円
登記事項概要証明書 300円 450円
概要記録事項証明書 270円 270円

 

信用不安を見抜く!与信管理における見るべきポイント

取引先を審査する観点での見るべきポイントは、設定先と件数です。
設定先が事業会社や高利な金融会社の場合や、複数の会社から登記されている場合は特に注意が必要です。
債権を担保とした資金調達を資金繰りの一環として正しく利用していることもありますが、譲渡登記が設定されていた際は、なぜ登記が設定されたのか注視して、正しく見極めていきましょう。

また、商業登記簿謄本や不動産登記簿謄本についても下記記事にて解説しています。
ぜひご参照ください。