2019年1月度の倒産情報のまとめです。個別の倒産事例を対象にした「倒産情報レビュー」もぜひご覧ください。
目次
株式会社エッグボックス(アミューズメント、愛知)の倒産情報
1980年に「株式会社大王振興」として設立された「株式会社エッグボックス」は、神戸を本拠地としてゲームセンターの運営を手がけていました。1993年に「株式会社セガ」の子会社となり、ゲームセンター「VIVACE(ビバーチ)」を各地に展開していました。2006年には「セガサミーグループ」からMBOにより離脱していました。2018年には約1億1000万円の赤字を計上するなど厳しい経営状況が続いていましたが、2019年1月に全店舗を閉店し、事業を停止しました。
株式会社ボイス・パブリケーション(出版、東京)の倒産情報
「株式会社ボイズ・パブリケーション」は、2010年にオートバイ雑誌「MOTO VAVI(モトナビ)」「BICYCLE NAVI(バイシクルナビ)」を発行していた「株式会社二玄社」から、河西啓介氏が商標を買い取る形で設立されました。前述の2誌に加え、自動車雑誌の「NAVI CARS」を創刊し2013年度には約2億4000万円の売上を計上していましたが、若者の車離れなどが悪影響して売上を落とし、債務超過が続いていたことから自力での事業再建を断念し、別会社へ事業を移管した上で、破産開始手続き開始決定を受けました。
株式会社エア・リージョナル・ジャパン(航空、東京)の倒産情報
2016年に平賀清一氏によって設立された「株式会社エア・リージョナル・ジャパン」は、日本海側各地への地域路線へのLCC定期便の就航を目指していました。しかし、航空業界の業況がおもわしくないことや、資金調達など関係者との調整が進まず、事業継続を断念しました。
株式会社AG(調査業、東京)の倒産情報
1960年に汐月宏巳氏によって「アジア秘密探偵社」として設立された「株式会社AG」は、全国で探偵会社を運営していました。素行調査や行方不明者の捜索など、を請け負い、探偵犬「クロ」のポスターとともに知られていましたが、探偵業法による規制強化の影響や、同業他社との競争激化を受け経営状況が悪化したことから、資金繰りが行き詰まり、破産手続きの開始決定を受け倒産しました。
株式会社アヴァンティ(出版、福岡)の倒産情報
1993年に村山由香里氏によって「有限会社ファウプ」として設立された「株式会社アヴァンティ」は、福岡県に本拠を置き、働く女性向けの情報誌「アヴァンティ」を発刊していました。雑誌とともにセミナーを開催し、FC会社が地方版を発行するなど業容を拡大していました。しかし、インターネットの普及によって紙媒体の需要が減り、業績が悪化して今後の見通しも立たないことから、事業を停止し、ウェブメディアなどの一部の事業を譲渡したうえで事業の終了を発表しました。
株式会社アウトスタンディングテクノロジー(通信技術開発、東京)の倒産情報
2007年に伊藤行雄氏によって設立された「株式会社アウトスタンディングテクノロジー」は、「可視光通信」による新しいワイヤレス通信技術を研究・開発していました。2008年には「戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)」に採択、2014年、2017年には「独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構」の「イノベーション実用化ベンチャー支援事業」に採択されるなど期待されていましが、多額の研究開発費や収益化の目処が立たないことなどから自力での再建を諦め、民事再生手続の開始決定を受けました。
株式会社エージー・コーポレーション(飲食、東京)の倒産情報
2001年に設立された「株式会社エージー・コーポレーション」は、首都圏を中心に飲食店のFC店運営などを手がけていました。サンドイッチチェーンの「サブウェイ」のFC店運営を中心に、牛タンやカフェなど事業を拡大していましたが、積極的な店舗拡大による費用の増加や、主力のサンドイッチ業態の収益悪化を受け、資金繰りが逼迫したことなどから事業の継続を断念し、破産開始決定の手続を受けたことを明らかにしました。
玉松味噌株式会社(加工食品、宮城)の倒産情報
1937年に創業した「玉松味噌株式会社」は宮城県柴田郡大河原町を本拠に味噌をはじめとした加工食品を生産していました。メイン商品である味噌の他、果汁入りしょうゆや鰹節、ワインなどを取り扱っており、数々の受賞歴がありました。しかし、安価な調味料との価格競争や震災による取引先の被災などが悪影響し、売上が減少する一方、経費は膨らんでいました。先行きの見えない中、渡辺芳徳社長は「退職金を支払う余力があるうちに」と語り、事業を停止したことを明らかにしました。
株式会社シベール(洋菓子、山形)の倒産情報
1966年に創業した「株式会社シベール」は、山形県山形市を本拠に、洋菓子店を運営していました。フランスパンを加工した「ラスクフランス」がヒットしたことで全国的に有名になり、ピーク時には約44億5000万円の売上を計上し、JASDAQ上場も果たした山形県の有力企業でした。しかし、「ラスクフランス」ブームが落ち着いたことや、続くヒット商品が生み出せなかったことなどから次第に資金繰りは厳しくなり、民事再生手続の申請を出したことを明らかにしました。現在は、スポンサーのもと再建を目指すとしています。
株式会社ミラリード(カー用品、東京)の倒産情報
1979年に設立された「株式会社ミラリード」は、自動車用品の企画・設計・製造・販売を手がけ、全国のカー用品店で商品を展開していました。様々なアイデア商品を自社で開発し、2017年には約34億円の売上を計上していましたが、新規事業のバイオマス事業への投資費用がかさんだことや、国内外のメーカーとの競争が激化したことなどから資金繰りが逼迫し、取引先への支払遅延や給与遅配などが発生し、動向が注目されていましたが、事業継続を諦め債務整理を弁護士に一任したことを発表しました。
中島オール株式会社(電子機器開発製造、東京)の倒産情報
1923年設立の「中島オール株式会社」は、電子機器の開発・製造を手がけていました。設立当初は、家庭用の小型ミシンやタイプライターの製造をしており、タイプライターの世界シェアの38%を手がけていました。近年ではその高い技術力で、印刷機器やオフィス機器のOEM製造などを行なってしましたが、円高による損失や人件費の安い海外生産との価格競争などから経営は厳しく、資金繰りが行き詰まったことから自力での再建を断念し、民事再生法の適用を申請したことを明らかにしました。
株式会社天牛堺書店(書店、大阪)の倒産情報
1963年に創業した「株式会社天牛堺書店」は、新刊の販売や古本の買取販売など、大阪を中心に12店舗を構え、事業を拡大していました。新刊と古書の両方を扱う珍しい書店として地元では人気を博していましたが、長引く出版不況や書籍通販との競合で経営状況は厳しく、また将来的な見通しも立たないことから店舗を閉鎖し。破産手続きの開始決定を受けたことを明らかにしました。
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