企業調査(信用調査)とは

新しい会社と取引を始める際や、既存取引先のチェックを行う際には企業調査が必要となります。与信管理の質を左右する企業調査について解説します。

目次

  1. 1.社外から入手する情報を企業調査に活用する
  2. 2.社内にある情報を企業調査に活用する
  3. 3.上場企業の会社情報を企業調査に活用する
  4. 4.その他の機関から入手する情報

社外から入手する情報を企業調査に活用する

与信管理に用いられる会社情報において、社外からもたらされる情報が数多くあります。

取引先から直接入手する情報
会社のパンフレット 商号、所在地や沿革などが確認できます。
商品カタログ 商品の内容から、その企業の競争力が伺えます。
取引先 販売先など取引している企業のリスト。
事業所の情報 職場や従業員の雰囲気や建物の老朽度合などをチェックします。
工場の情報 工場などを持っている会社であればその工場の規模や設備の質を把握します。
代表者や役員の経歴 経営陣の経歴を把握します。
組織図 意思決定や決裁権などからその会社の実情を推測します。
決算書 決算書があれば定量判断ができます。

社内にある情報を企業調査に活用する

既存取引先の与信管理では、取引の実績を活用して与信管理の精度を高めます。

営業部門からもたらされる情報
過去の取引状況 対象の企業との取引履歴は与信管理を行う上で重要なデータになります。
歴史 取引先や経営者の歴史や沿革から経営基盤を推し量ることができます。
事務所や店舗、工場などの雰囲気 ホームページやパンフレットで紹介されている会社の様子と、担当者レベルで感じた雰囲気はまた違ったものである可能性があります。
営業状況 利益の出ている事業や力を入れている事業などを把握しておきます。
経営者の状況 経営者の意向や近況、人物像は会社を大きく左右します。
同業者からの評価 シェアや業界内の立ち位置、先進性などを把握します。
風評 業界内や消費者からの風評は重要なサインの時もありますし、風評そのものが経営に影響を及ぼします。
管理部門からもたらされる情報
取引年数 基本的には取引が長く続けば信用は上げてもいいでしょう。
取引商品 法改正の影響を強く受ける商品など、注意を要する商品、サービスを扱っていないか確認します。
取引金額 取引金額の履歴を残しておきます。
決済状況 入金が遅れずに行われているかを記録、確認します。
決済条件 手形や現金振込など決済条件を記録しておきます。取引途中で変更があった場合はそれも記載しておきます。

上場企業の会社情報を企業調査に活用する

取引先が上場企業であれば、多くの情報を得ることができます。

上場企業が公表している会社情報
有価証券報告書(有報) 有価証券報告書は、上場会社などに義務付けられている資料で、業績や企業概要などが記載されています。 有価証券報告書は各企業のサイトや、金融庁管轄の「EDINET」から閲覧することができます。
適時開示情報 適時開示情報は、東京証券取引所の「適時開示情報閲覧サービス」で閲覧することができます。

その他の機関から入手する情報

その他の機関から入手する情報
新聞などの記事情報 新聞の過去記事などから反社会的勢力でないかチェックする場合があります。
商業登記簿 商号登記簿から移転履歴や資本金、役員構成などが入手できます。商号登記簿は「登記情報提供サービス」から入手できます。
不動産登記簿 取引先の所有している自社ビルなどの不動産の「権利部」に不審な点がないか確認します。不動産登記簿は「登記・供託オンライン申請システム」から取得することができます。
信用調書 民間の信用調査会社で購入できるデータです。一件につき数万円程度かかります。