2018年11月度の倒産情報のまとめです。個別の倒産事例を対象にした「倒産情報レビュー」もぜひご覧ください。
目次
有限会社モーニングデスク(出版、東京)の倒産情報
1987年に設立された「有限会社モーニングデスク」は、東京都渋谷区に本拠を置き、演劇情報誌「シアターガイド」を発行していました。国内外の演劇やミュージカルなどの公演情報や俳優、演出家のインタビュー記事を掲載していました。しかし、発行部数減などによる経営不振を理由に2018年の12月号をもって雑誌「シアターガイド」の休刊とWEB版の運営終了を発表し、破産手続きを開始したことを明らかにしました。
株式会社アスペクト(ゲーム制作、東京)の倒産情報
1992年に設立された「株式会社アスペクト」は、東京都豊島区でゲームの受託開発を主力に事業を展開していました。ゲーム業界大手から家庭用ゲーム、スマートフォンゲーム、アミューズメント施設向けの開発などを受託する他、スマートフォンゲームの「突破 Xinobi Championship」を運営するなどしていましたが、業況の急速な変化に対応できず、破産手続きの開始決定を受け倒産したことを明らかにしました。
QUANTUM Japan株式会社(製造、東京)の倒産情報
2013年設立の「QUANTUM Japan株式会社」は、中国の通信機器大手「ZTEグループ」傘下の「ZTE Quantum」の日本法人。太陽光発電のパワーコンディショナーを製造していましたが、不具合が相次いで発生しており、関係各社はその対応に追われていました。騒動の中、同社は破産手続きを開始し、日本法人の解散となりました。
太洋産業株式会社(水産加工、岩手)の倒産情報
1944年に設立された「太洋産業株式会社」は、岩手県大船渡市、北海道釧路市、根室市に工場を構え、水産物の加工・販売をしていました。しかし、近年の不漁によって仕入れが難しくなったことから工場の稼働が落ちこんでいました。厳しい資金繰りの中、銀行の返済猶予を受けスポンサーを探していましたが、交渉期限を過ぎたことから自力での再建を断念し、民事再生法の申請をしていましたが、その後廃止決定を受け、破産手続きに移行する見通しとなったことが明らかになりました。
株式会社稚内サンホテル(ホテル運営、北海道)の倒産情報
1974年創業の「株式会社稚内サンホテル」は、北海道稚内市で「稚内サンホテル」を経営していました。稚内や宗谷の観光客を中心に利用されていましたが、観光客減や人手不足による賃金上昇による負担増の他、2018年に起きた北海道胆振東部地震の影響で宿泊のキャンセルが相次いだことから事業継続を諦め、自己破産の申請に至りました。
中半産業株式会社(アパレル製造、東京)の倒産情報
1953年創業の「中半産業株式会社」は、東京都墨田区に本拠を構え、カジュアルウェア製造を手掛けていました。大手アパレルメーカーから受注を受け、秋田県大仙市の自社工場や、中国・バングラデシュでの海外拠点でカジュアルウェアやスポーツウェアなどをOEM製造していました。しかし、受注額の減少や業況の変化から売上が落ち込み、資金繰りに行き詰ったことから、事業継続を断念し破産手続きの開始決定を受けました。
LCCトラベル株式会社(旅行、東京)の倒産情報
2013年に設立された「LCCトラベル株式会社」は、東京都中央区に本拠を構え、第2種旅行業を運営していました。国内の格安航空券の販売を主力に事業を展開していましたが、競争の激化や航空会社の直販が進んだことで赤字が続いたことから債務超過に陥り、資金繰りも限界に達して事業を停止し、破産手続きの開始決定を受けました。
大朝観光開発株式会社(スキー場運営、広島)の倒産情報
1969年に設立された「大朝観光開発株式会社」は、広島県北広島町でスキー場の「スキーパーク寒曳」を運営していました。広島市内から近く、温泉施設を備えた天然雪100%のスキー場として人気がありましたが、スキー人口の減少や施設の老朽化などから事業の継続が困難と判断し、破産手続きの開始決定を受けたことが明らかになりました。
梅高建設株式会社(建設、大分)の倒産情報
1968年に設立された「梅高建設株式会社」は、大分県大分市に本社を構え、河川や道路、橋梁などの土木工事を事業としていました。しかし、大分市の大規模宅地「京が丘」開発に絡み、2016年に民事再生申請した「エンタープライズ自由が丘株式会社」に連鎖するかたちで破産していたことが明らかになりました。
医療法人翔洋会(医療施設、福島)の倒産情報
1970年に設立された「医療法人翔洋会」は、福島県いわき市で医療施設を運営していました。1968年に「磐城中央病院」を開業し、以降「日本化成クリニック」「ヘルスケアホームいわき」「磐城中央クリニック」「小名浜中央病院」などを経営していましたが、積極的な事業拡大による費用が嵩んだ上、患者数が予定を下回ったことなどから債務超過に陥り、資金繰りが悪化し、自力での事業継続を断念し民事再生法適用の申請をしたことを明らかにしました。
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