与信とは?基本的な考え方と調べ方をわかりやすく解説

画像はイメージです。実際とは異なる場合があります。

企業間で取引を行う上で避けては通れない「与信」とは何か、与信管理・審査や与信限度額など、与信に関わる言葉をわかりやすく解説します。

「与信」と聞いて、イメージが浮かびますか?与信とは、相手に「信用を与える」こと。信用を与えることで何が起きるのか?クレジットカードや売掛買掛金などはまさにこの「信用を与える」ことで成り立つ取引です。

本記事では、みなさんが日常的に使っているクレジットカードから企業が行っている仕入れなども含めながら、与信とはどういうものか、与信管理の重要性、与信調査の方法などを解説します。

与信とは現金の受け渡しが完了するまでの信用

与信は、現金と商品を直接交換する取引では必要がありません。しかし、約束手形や小切手など、「この日までに◯◯万円を支払います」など現金の移動に時間差が生じる場合は必要となります。

現金が実際に銀行口座に入金されたり、目の前で渡されたりするまでは「この人は必ず支払ってくれる」と信用していなければなりません。この信用が「与信」です。身近なものから、与信の基礎を解説します。

クレジットカードは最も身近な与信を使った取引

皆さんにとって、最も身近な「与信」を感じられる取引はクレジットカードです。

クレジットカードは、店頭で現金を持っていなくても、カード会社が代わりに代金を支払ってくれる仕組みです。そして、カード利用者は、肩代わりをしてもらった代金を月末までに支払います。これは、カード会社がユーザーを信用してお金を貸し、ユーザーはカード会社へ約束した日に約束した金額を返済する、与信をもとにした取引です。

カード発行を申し込まれた際、カード会社は「信用に足る人物か」と調査、審査を行う、これが「与信調査・審査」です。年収はいくらか、他社でトラブルを起こしていないかなど多方面から確認し、クレジットカードを発行するか否かを決めます。発行する際は、「この人物なら30万円までは肩代わりしても良い」と、「与信限度額」も決めます。

与信限度額は、期日に必ず返済・支払いが行われているか、遅延しても必ず払っているのかなどによって増減していきます。「信用に足る人物でない」と判断された場合は、失効するケースもあります。

与信をもとにした取引は当たり前に行われている

例えば、機械製品の企画、製造、販売を行っているメーカーでは、原材料を仕入れて製品を組み立てて販売しています。原材料を仕入れる際、「原材料の代金(売掛金)500万円は、1ヵ月後に支払いたい」「御社は信用できるので支払いは1ヵ月後でも大丈夫です」というやりとりが行われていると仮定します。

信用をもとにした取引を行えば、現時点で現金がなくても商品を生産・販売した後で代金を支払うことができますが、新商品では投資に対する利益は不透明です。しかし、信用があれば「よし、やってみろ」とお金を用意してもらえる。これもまた、与信をもとにした取引のひとつでしょう。

一方で、信用をもとにした取引であるがために、「黒字倒産」が発生することもあります。

黒字なのに倒産をしてしまう。これは帳簿上では黒字だが、現金がない状態によって起こります。上記の場合、「売掛金を1ヵ月後に支払う」と約束をしていますが、支払日までに現金をそろえることができず、支払いが滞ってしまいました。

もちろん、「売掛金の支払いを半月待ってもらえませんか」と交渉はできますが、何度も続けば「御社は信用できないので今後は現金払いでお願いします」と言われてしまう。最悪の場合は「もう取引はしません」と言われてしまい、原材料の仕入れができず製品が生産できなくなるケースも発生します。そして、製品の売れ行きは好調であったにもかかわらず倒産してしまうのが、黒字倒産です。帳簿上では黒字でも、与信や信用が黒字を超過するほどマイナスになってしまっていたといえるかもしれません。

企業の売上・利益の最大化を目指すために与信管理は必要

「期日までに売掛金が支払われなかった」場合は売掛金未回収(焦げつき)となり、もし売掛金を回収できないまま倒産されてしまった場合は、売掛金の回収が困難(不良債権)となります。こうした不安は前払いや、現金取引を徹底すれば払拭できます。

しかし、与信管理の大前提は、「売上・利益の最大化」を実現すること。

「回収できないかもしれない」という不安から売掛金での取引を実施しないのでは、利益を逃すとも考えられます。だからこそ、与信調査・審査を実施し、与信限度額を定めるといった「与信管理」が必要なのです。

与信管理については下記の記事で詳しく解説しています。

「与信調査・審査」で人や企業などを信用できるのか確認する

人事は必ず、採用募集に応募してきた人材のSNSを探します。これも、一種の与信調査・審査です。人柄を知るのはもちろんですが、例えば「反社会的勢力とつながりはないか?」「犯罪に加担しているようなことはないか?」といったことを、SNSの投稿から読み取っていきます。企業も同様、インターネットで「○○社 評判」と検索することで、元社員、現社員、取引先や消費者などの、多くの意見を見つけることができるでしょう。

インターネットを使った調査方法は「検索調査」と呼ばれていますが、ほかにも社内で経理や営業部に取引情報を集計・提出させる調査や、官公庁への申請類を確認する調査、集めた情報が「正しいものか」を確認する裏づけ調査など、方法は多数存在します。こうした調査はみずから行うこともできますが、専任のスタッフが必要になるほど手間がかかります。また、取引相手に「信用を疑われている」と気づかれてしまうのは、心地の良いものではありません。

こうした調査は、専門家に依頼することも可能です。調査会社は独自のノウハウ、コネクションを持っており、精度の高い情報を期待できるほか、取引相手に「信用を疑われている」と気づかれにくい利点があります。

与信調査・審査については下記の記事で詳しく解説しています。

「与信限度額」とは債権の上限額のこと

与信限度額とは、信用に対して「いくらまでなら信用できる」という金額です。具体的に言えば、「あなたの信用なら○○万円までは肩代わりできます」という債権の上限額を指します。

クレジットカードに加入した際、当初は「30万円までなら購入代金を肩代わりします」と限度額が決められているとします。限度額はクレジットカードを利用した買い物を積み重ね、遅延なく支払いを行うことで信用が積み上がり、「50万円まで肩代わり可能です」「100万円までOKです」と限度額を増やしていくことができます。

企業同士の取引でも同様で、取引の回数を重ね、遅延なく期日を守ることで、「500万円までの売掛金で取引を行ってきましたが、翌年からは1,000万円まで売掛金で取引してもいいです」と限度額を上げてもらえるでしょう。もちろん、その逆もあり、遅延が多く限度額を下げられてしまう、つまりは「焦げつきが起きづらい」「不良債権になっても損失を取り返しやすい」と思われる金額まで下げられてしまいます。

与信限度額については下記の記事で詳しく解説しています。

与信の手間は軽減できる

与信、信用を扱うのは、大変困難です。前述したように、取引相手に「信用を疑われている」と気づかれてしまえば、自社の信用も下げてしまいます。しかし、売掛金で取引を行うことは、「売上・利益の最大化」につながります。

こうした与信管理を自動化することも可能です。当社が提供しているAI与信管理サービス「アラームボックス」では、AIを利用してSNSやコーポレートサイトのほか、提携している調査会社、独自情報など、あらゆる企業の定性情報を収集・閲覧できます。

すでに与信情報を豊富に集めている与信管理会社から与信情報を購入したり、焦げつきを予防する売掛債権保証を利用したりするなど、与信に関わる手間や不安を払拭できる方法も豊富にあります。まずは、与信を専門に扱っている企業に相談してみてはいかがでしょうか

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